模写は暗記

今日発明した名言。パクんなよ?将来絵の本出版するときに使うんだから。

暑い。



今日も喫茶店へ。今日の練習はOCHABIの本がメイン。よーがんばったね(祝福)。

タイトル。「マンガ私塾」の動画を色々漁っていて、そこから考えたこと。
模写は何のためにするのか。それは「見なくても描けるようにする」ため。美大受験等のデッサンとは異なり、マンガ・イラスト・アニメで絵を描く場合は「見たものをそのまま写す」だけではなく「見ずに描く」ことが必要となる(もちろん大抵は資料を参考にしながら描くのだが)。つまり(?)模写は「自力で描けるようになる」ための訓練、と言えるわけである。「自力で描く」ってのはその対象の(平面だけでなく3次元的な)カタチや各部のサイズの比率、色や陰影(これに関しては理論的な補正がしやすい?)、そして模写ならその作者の「描き方」を自分のものにして、それを紙の上に再現することってことで、これは言い換えれば「絵を『暗記』する」ってことに他ならない。と思いませんか?
模写は「模写が上手くなる」ためにするのではなく、「絵が描けるようになる」ためにするもの。その目標を正しく把握できていなければ、いつまで経っても「模写しかできない」、なんてことになりかねない。ゴールを見失わないように。
で、実際に「見ずに描く」として、どの程度描ければいいのか。言い換えると、どれくらい「覚えれば」いいのか。もちろん資料を見ずに写真のようにそのまま描き起こすことができればそれに越したことはないのだが、そんなことは(特殊能力がない限り)普通の人間にはほとんど不可能。ましてや絵を描き慣れていない初心者が「再現する」となれば、これはまあ無理に決まってるわけです。
ここで出てくるのが「単純化」。つまり細部にこだわらずまずは全体像(シルエット)から(だけ)覚えろ、ってことです。絵で最も重要な要素は「全体感」、つまり(区切られた)画面の中にどんなものがどれくらいの大きさ・カタチで配置されているか、ってことなわけで(ここは異論があるかもしれない。「細部も(の方が)重要だ」って。まあそれも一理ある?のだが、今回は「初心者がそれなりな絵を描けるようになる」っていう目的の上で、って前提で)、その全体感が狂いなく描かれていれば、多少細部がアレでも「通じる絵」になるってわけです。
まずは「解像度」を下げて全体像を把握し、それを記憶する。それができる(見ずに描ける)ようになったら、徐々に解像度を上げて「覚える」範囲を増やしていけばいいってわけです。こう考えると、だいぶ方針がわかりやすくなった、と思いませんか?
全体像の覚え方(比率や簡単なカタチで見る)はそのまま「細部の覚え方」に応用できる。だって細部を拡大して(デジタルだったら実際に拡大できる)それを「全体」として把握すればいいわけだから。(フラクタル的発想。)だからこの描き方(覚え方)なら自動的に細部も上手くなる、ってわけです。また、覚えきれない(覚える必要がないくらい)細かい部分は資料を見てそれを再現すればいい。「覚える」中で「目で見たものを写す」能力も自然と身に付く。だって「見たものをそのまま写す」のが出来なければそもそも「覚える」(=認識する)ことも出来ないわけで。初心者のうちは、まずこの「覚え方」=「絵の認識の仕方」を転換する必要があり、その訓練としても模写は最適ってわけですね。
覚え方にもコツがある。なるべく直線でカタチを捉えること。直線なら角度や比率の情報が把握しやすくなるから。十字線やグリッド・外枠などの「補助線」を使えばさらに描き(覚え)やすくなる。最初のうちはどんどん補助線(直線)を引くべし。
また、写真や他者の作品を模写するときは常に「枠」ごと模写すべし。つまり、まず写真なら写真の枠(縦横比は揃える。最初は同じ大きさにすると良し)を描いてから、その中に模写していく。これを行うことで構図感覚を養え、その絵を見た時に視線がどこに行くか(視線誘導)等も意識しやすくなる。つまり、自分で作品を作る際の構図決めに応用可能になる。
(他の動画のコメント欄で「描いてるうちに全体のバランスが崩れて修正不可能になって・・・」ってのがあった。それはそもそも書き方が間違っている。上記のように「全体→細部」の順番で描いていけば、描いてる途中でバランスが崩れることはあり得ない、つまり「失敗しようがない」わけで。常に全体を意識しながら描き進めることが重要。)
ここからは私の見解?だが、一度模写したら、(何の絵を描いたかくらいのことだけをメモしておいて)数日後くらいに元の絵を見ずにそれを(出来る範囲で)「再現する」、というステップを踏むとさらに効率UPできる、と思う。ウルトラ・ラーニングの本でも書いていたと思うが、人がものを覚える時に一番有効な手法は「思い出す」(テストする)こと。この過程を踏むことで画力を飛躍的に伸ばせるのではないか、と思われる。見ずに描けるようになりたいなら、見ずに描けばいい。直接性の原則。そのために「模写したもの」=「見ずに描けるようになった(はずの)もの」のリストを作成しておくべし。で、時々そのリストを見返して、本当に「見ずに描けるか」をチェックすると良し。

また文が長くなった。要は、絵が上手くなりたければ、英単語を暗記するように絵を「暗記」すればいい、ってわけ。英語の場合は実際に外国人と話すことで、(参考書等で)学んだ知識を定着させそれを引き出すスピードを上げるのが最も効率の良い学習法、なわけだが、絵の場合に置き換えて考えるなら、「外国人と話す」に相当する行為は「自分の作品を作る」、になるわけである。知識を自分のものにする、つまり「アウトプット」の場が作品制作に当たるわけで、早く上達するためにはインプットとアウトプットを同時並行的にこなすのが最適、ってわけです。あ、なんかまた「ウルトラ・ラーニング」の話と繋がってきた気がする〜。



長くなったので今日は以上。他に書くこともないし。
明日はもう木曜。将棋で藤井の順位戦がある。それでも見ながら、明日も絵を描いていきましょう。積み重ねよう。



では。風呂入って寝ます。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です