続きから。
今回は前回申し上げた通り「音楽家のためのアレクサンダー・テクニーク入門」を読み進めていきます。文章を丸写し等はせず自分の言葉でまとめるので著作権等の問題はないとは思いますが、問題があれば指摘をお願いします。解釈が間違ってることもあるかと思いますがご了承下さい。
では。普通に序章から。と思ったけど、この章は特筆すべきことはないので飛ばします。後の章で繰り返し出てきそうなことばかりだし。
先に言っておくと、読み進める際には抽象的な概念にはあまり重きを置かず、ATを身につけるための具体的な方法に注目していきたいと思っています。この本の趣旨からすると概念とその実践を分けること自体が間違っているのかもしれないが。
第1章。とりあえず順番にまとめてみる。
①心と体は分けられない。総体としての「自己」を考える。②部分としての体をコントロール?するのではなく全体としての自己の「使い方」を考える。③「知性」と「姿勢」については略。強いて言えば「良い姿勢はすぐ次の動作に移れる状態」。④真の「リラックス」とは「適度に緊張している」こと。(これはピアノの「脱力・重力奏法」にもあてはまるだろう)⑤様々な問題の原因は「自己の誤用」(セルフのミスユース)。つまり自己の使い方が悪いから。⑥その原因は「エンド・ゲイニング(結果主義)」にある。つまり(直接的に)結果のみを求める「習慣」。⑦エンド・ゲイニングの反対は「ミーンズ・ウェアバイ」。つまり目的を達成するための(一見遠回りでも)最良の方法を探すこと。⑧習慣と使い方。ここはよくわからない。習慣と使い方の違いが。とりあえず使い方を変えれば習慣も変わる、としておく。⑨自己の使い方の基本となるのが「プライマリー・コントロール」。これは次章以降で。
はい。③④⑧あたりは飛ばしても良さそう。全部まとめると「結果主義をやめて(全体としての)自己の正しい使い方を身につけましょう」ということ、でしょう。意外と簡単ですね。
第2章。「プライマリー・コントロール」について。①プライマリー・コントロール(以下PC)とは「頭・首・背中のつながり」のこと。この「全体的な行動パターン」を良くすれば各部分の働きも調和して良くなる(はず)。②PCの性質?「体の使い方として自然なもの」。例としてヘッドリード。頭が体より先に出る。「体だけの働きではない」。要するにPCを意識すればそれに合わせて考え方や行動も変わる。「正しいポジションのことではない」。固定された姿勢ではなく頭・首・背中の「関係性」のこと。「PC=ノン・ドゥーイング」。つまり悪い使い方をやめること。③正しいPC(の表れ?)は脊柱の伸縮と頭の可動性(後述)。部分的な行動パターンに注意を向けないことで逆に機能が改善される。④略。⑤コントロールは到達すべき「目標」であって、そのためのメソッド(手段)は別にある。⑥略。⑦人間が行為するときの(AT的)手順は「概念形勢→抑制→方向づけ→行為」。ある行為をしようと考える→間違った先入観(習慣?)を排除→正しい動きをするための意識的・知的(ちゃんと考えてる)指令を(自己に)くだす→筋肉が動く。(たぶん実際はこの後にフィードバック(検証)が来るべき、だと思う)
まとめる。PCとは正しい「頭・首・背中の関係性」を損なわせる行為をやめること。これは行為の手順の中では「抑制」と「方向づけ」と同じ。以下は私の現時点での考えだが、たぶん上記で書いた「正しいPCの表れ」は自力で習得できるものではなく、教師に教えてもらわないと無理、という流れなのでしょう。これを自力で「わかる」方法があればなー、という試みになっていくと思います。実践編では。
疲れたので今回は以上とします。
全体のまとめ。直接結果を求めず正しい自己の使い方を習得しよう。そのための第一原理がPC、つまり『正しい「頭・首・背中の関係性」を損なわせる行為をやめること』。PCの具体的な表象がわからないのがもどかしい。
では。次回は続きからで。